長い休日

とにかく書く。

ベストアルバム論。その2の1

  前回のシリーズものを書き終えたときに、ベストアルバム論ひいてはベストアルバム批評がこのブログの主軸になるんだろうと思って以降、次をどうするかと考えて、結局 SMAPSMAP 25 YEARS』を選ぶことにした。

  そもそも SMAP におけるベストアルバムは、その音楽活動において重要な役割を果たしていると考えている。初めに、そのことに触れておこうと思う。そして、もちろんこのことを前提に、上記のアルバムも書くつもりだ。

 

  さて、SMAP にはこのアルバム以前に、五つのベストアルバムがある。すなわち『COOL』 『WOOL』『SMAP Vest』『pamS(裏スマ)』『SMAP AID』であるが、このうち『SMAP Vest』のみコンピレーションアルバムで、あとはファン投票だったり、もしくはシングル以外の人気曲を集めたものだったりする。 当方、SMAP の音楽性は25年間(実動24年間)で約八回大きな変化がったと考察している。第一期はキラキラアイドル期、第二期は音楽性模索期、第三期は 6 スマ期、第四期は雑食期、第五期は『世界に一つだけの花』期、第六期は J-pop 期、第七期は香取慎吾プロデュース期、第八期は SMAP 覚醒期とまあ雑だけど、割と良い線いってると思う。

  ここで重要なのは、上記のベストアルバムがどの範囲を対象にしているかである。面白いことに『COOL』に入っているシングルは第二期オンリー、『WOOL』も第二期から第三期 のみ、『pamS(裏スマ)』はシングルなしで第一期から第三期まで幅広く、『SMAP AID』は 第五期から第七期が中心となっている。 アイドルの常道、というモノがあるかどうかは分からないが、基本的にはデビュー曲が代表曲、もしくは一般に周知されているというパターンが多い気がする。しかし見ての通り、 SMAP の場合はデビュー直後の第一期の楽曲をベストアルバムにほとんど収録しない形をとっている。それをこのアルバムではどう扱っているかが、一つの注目ポイントである。

  二つ目は、『SMAP AID』との差別化である。見て行くと分かるが、被っている曲が多いのもまた事実なのである。その中で、『SMAP AID』以降の楽曲、特に第八期の曲が何曲入っていて、それでいてどのような曲が選ばれたのかが注目ポイントである。

  そして最後に、ファンによって選ばれた三枚組全 50 曲がどのように降り割られたか、つまりどのようなグループ像を浮かび上がるように演出しているかをポイントとして挙げる。 あるいは年代順にすることによって起きるマジックとも言える。

 

  では、このベストアルバムをここからは一曲ずつ見て行こう。

  ただ、長すぎて実は先が見えてないです。8月中に終わるかな…